1.HD-9000D
 Panasonic HD-9000D です。 使ってみた感想はとにかく処理が早いということ。 前に使っていたDVD-ROM型とは比べものになりません。 音声認識もなかなかのよく出来ていて発声タイミングさえ間違わなければほぼ100%認識してくれます。

仕様と特徴を示します。
メーカ/型式 Panasonic/HD-9000D 電源 DC12V 2A以下
サイズ 1DIN (178×50×165) 質量 1.5kg
HDD容量 16GB(DVDの約20倍の転送速度) 受信周波数 1575.42MHz
表示色/画面サイズ 65000色/800×480 受信感度 -130dBm
グラフィックメモリ 16MB 受信方式 パラレル8チャンネル(常時8衛星受信)
映像出力 RGB 受信符号 C/Aコード
音声出力 モノラル1ch1.5Vrms(1kHz,0dB) チャンネル方式 マルチチャンネル方式
プロセッサ 64bit RISC 200MHz (従来機2倍) 特徴
外部記憶 SDカード max 128MB (添付16MB) ・HDD装備しておりプログラム改版等が可能
・3Dの立体マップ、レーン案内
・地図データの更新はHDDを増設しディスク間コピー
・インターネットから新しい機能、情報をダウンロード
・FM文字放送対応
・ぬけみち検索、渋滞回避検索
・0.1秒ごとの補正により自車位置を正確に表示
・時間規制の道路を考慮したルート案内
・音声案内
・ボイスコントロール
VICS FM・電波・光 3メディア標準装備
GPS精度 D-GPS、3Dジャイロ
データベース 住所検索 全国約3100万件
個人電話検索 全国約3000万件
企業・施設情報検索 全国約1100万件
10m/25m/50m/100m
詳細スケールエリア
全国約1300エリア
ETC ETCゲートの拡大表示、料金表示(オプション)
     取付けを始めますが、その前に決めておかなければならないことがあります。 それは本体、GPSアンテナ、VICSビーコン、ボイスコントロールマイクの取り付け場所です。 これが決まらないと配線ルート、余剰ケーブルの処理法が決まりません。

 今回ディーラーオプションと同じ場所、本体はセンタコンソールの下段、GPSアンテナとVICSビーコンはダッシュボード左隅、ボイスコントロールマイクは右側Aピラー上部に取り付けることにしました。 左の図がレイアウトになります。各ユニットのケーブル長を考えるとこれがベストと思われます。 一応ユニットごとに色分けをしています。

  赤:ナビゲーション関連
      ハンドルの右側の赤点は車速信号

  青:車載モニター関連
  橙:アンテナ関連
  緑:バックカメラ関連
  紫:バック信号


 1.GPSアンテナとVICSビーコンをダッシュボード左隅に取り付けます



2.Aピラー手すり

3.Aピラーカバー
 Aピラーの手すりを外し(黄色丸部+ネジ2本)、ネジ穴に指を入れ運転席方向に力を入れて引くとAピラーカバーが外れます。
 組み立てる時にパッキン(赤矢印の部分)を噛むので今のうちに外しておくと良いでしょう。

4.左Aピラーカバー

5.ツイーター
 赤矢印の方向にカバーを引き上げるとカバーを抜き取ることができます。 このカバーの裏側にツイーターのコネクタ(赤丸内茶色のコネクタ)がありますので外します。

6.GPS、VICSアンテナ
 図の通りGPSアンテナとVICSアンテナをダッシュボード上に貼付け、各アンテナから出るケーブルを赤い線のルートで配線します。 車両ハーネスに沿ってケーブルを送ると足元の車検証/車両マニュアルボックス付近に出てきます。 さらにケーブルの先端を本体まで付近まで導き余長は束ねておきます。

7.GPS、VICSアンテナ

8.助手席足元

9.余長処理
 取付け説明書に「束ねた余長は本体に近づけてはならない」とありますので、車検証/車両マニュアルボックスの左にあるカバーの中に束ねた余長分を隠しておきます。
 黄色丸のプラスチックナットを外し、青丸のクリップに注意しながら赤矢印の方向へ取り外します。 余長はカバー内に収め本体までのケーブルはフロアカーペットを少しめくり、その下を通します。

 2.ボイスコントロール用マイクの取り付け。



10.マイク
 右ピラーカバーの外し方と配線ルートはGPSアンテナとVICSアンテナと同様にします。 余長は本体の裏で束ねておきます。
 取り付け状態はこんなものでしょうか?マイクの向きは回転させることができるので自由があります。
 ディーラーに作業させるとどうやらサンバイザーに付けられてしまうようです。 最近、サンバイザーを使っている方を見かけることがないので支障は無いと思いますがピラーにつけるほうが綺麗でしょう。

 3.TVチューナーからナビゲーション本体へのRGBケーブルの配線。



11.運転席配線ルート
 黄色丸のブラッシュクリップを引っ張りながら半時計方向に回し外します。 カーペットを少しめくりフロントステップ収納ボックスから運転席の各ペダル付近のフロアカーペットの下を通して本体まで配線します。(黄色の点線)右端のカバーの外し方は こちら を参照して下さい。
 ここにはカーTV用の電源やナビミュートも通す必要がありますので、簡単にケーブルが隠れる程度で十分です。

 4.バック信号の取り出し



12.ラゲッジ電源

13.バック信号
 ラゲッジルームの電源が取り付けられているパネルを外します(工具が無くても手で開けることができます)。 内部にはバックランプやブレーキランプの配線があります。
 赤丸の部分がバックランプになり黒/白のケーブルに点灯時12Vが印加されます。 青丸の部分はバックランプのケーブルがコネクターで車両ハーネスと接続されます。ここからバックランプは赤/白ケーブルになります。 (接続前にテスターで確認しておきましょう)。黄丸付近からエレクトロタップを使いバック信号を取り出します。接続後、エレクトロタップをビニールテープを巻いておきます。
 前席付近やダッシュボード内からバック信号を取り出すのはかなり困難なようです。 バックランプからケーブルを追いかけると、ルーフを通って左側のクォータガラス付近にあるコントロールボックスに入っていました。 さらに前席へはコントロールボックスから違う色のケーブルが出ていたので、これ以上調べるのは不可能。 回路図を見てみないと分かりません。 バックランプから配線するのが一番簡単でしょう。

 5.ナビゲーション本体を取り付け各ケーブルを接続する



14.分解済みコンソール
 センターコンソールを外します。作業内容はこちらを参照してください。
 写真のところまで解体できれば次の工程に入ります。

15.金具取り外し
 黄色丸のネジを外し金具を外します。 (新車なのに何故か錆びている・・・。)

16.ネジ
 運転席側の側面にある黄色丸内のネジを外します。

次の工程でダクトを外しやすくするために必要な作業です。

17.ダクト1

18.ダクト2
 エアコンのダクトを外します。かなりきっちりはめ込まれているので力を入れて外してください。

①の方向へ動かします。 このとき赤丸部分に当たりますので開きながら②の方向へ倒すように動かし取り出します。

19.ブラケット左

20.ブラケット右
 赤丸のネジ4本を外し、ブラケットを取り外します。 すでにナビ本体が取り付けられていますが、通常なら1DINサイズの小物入れが取り付けられています。
 小物入れからブラケットを外しナビ本体に取り付けます。
▲注意▲ 磁化されたドライバーなどを使いネジを落とさないようにしましょう。 左側のネジを落としてフロアカーペットの下に入ってしまった場合や、右側のネジを落として送風ダクト内に入った場合はかなり最悪ですね。 こうなってしまった場合は、しなやかな棒の先端に磁石を貼付け探ります。 うまくヒットすれば磁石に付いてネジが出てきます。 磁石を途中で落としたり、ネジを押し込むようなことをしないようにしましょう。

21.配線済み

22.GND接続
 ナビ本体にブラケットを取り付け配線が済めばこんな感じになります。 ケーブルはスパイラルチューブでまとめておくとキレイですし組み立てのときにスムーズです。 GNDは赤丸部分へ接続します。

 接続するケーブル
1.電源関連 (BAT、ACC、GND、イルミネーション)
2.RGBケーブル
3.GPSアンテナ
4.VICSアンテナ(ビーコン、FMアンテナ)
5.ボイスコマンドマイク
6.その他信号(車速センサ、バック信号、サイドブレーキ)

 6.本体を取り付けます。


 逆の手順で本体を組み付け、外した内装を取り付けます。センターコンソールは こちら を参照してください。

 7.車速センサーの取り出し。



~ 25.車速信号 ~

~ 26.車速信号ハーネス ~
 車速信号は運転席のヒューズボックスのそばにテープで固定されている茶色のコネクターから取り出します。 写真の向きで右から2本目のケーブルが車速用になりますのでエレクトロタップで分岐します。 余長ケーブルは右側の内装カバーの内側に隠し、茶色のコネクターはヒューズボックス付近に片付けておきます。
 車両ケーブルを傷付けたくない人は下のようなハーネスが販売されているので利用しましょう。

 8.パーキングブレーキ接続


 パーキングブレーキの信号を接続します。 この信号は常時アースと接続しておくことで走行中でも全ての操作が可能となります。 パーキングブレーキ信号をアースに落とせば自車の座標が狂うという情報もありましたが、今はそのようなことはありません。 もうこの状態で何ヶ月も使っていますが不具合は出ていません。

 9.動作確認と内装組み立て。


 これでほぼ完成になります。 取り外した内装を取り付け動作確認を行います。 取り付けチェック画面から、GPS・パーキングブレーキ・車速パルスを確認しVICSやボイスコマンドについても正常性を確認します。
 アンテナは原田工業のパルウスⅩを使いました。 Panasonicのロッドアンテナも持っているのですがエルグランドにロッドアンテナは相応しくないということでこちらにしました。 予想以上に受信性能はよく、今まで全く受信できなかったチャンネルも受信できるようになりました。
 詳細は こちら へ。