太陽光発電システムの導入 ~導入検討から契約まで~

 我家の太陽光発電システム導入計画は、この家を新築と同時 (2002年1月) に始まりました。 新エネルギーの動向、システムの価格、補助金、償却期間、製品保証範囲、また周囲の反応など、懸案事項は山ほどあり、なかなか納得できる状況にならず新築時の設置は見送りました。 随分と時間が過ぎてしまいましたが、ようやく導入に踏み切ることができる環境となりました。 竣工は 2008年3月 ですから、導入を検討し始めてから6年あまりが過ぎ 『くろもぐ太陽光発電所』 が完成しました。
 
 
新築と同時設置について検討 2003 年春先
 
 現在、マイホームの仕様策定中です。 太陽光発電についての意見を交換しました。
 この時点で、寄棟屋根に効率よく設置できる商品はシャープ製太陽光発電システム 『SUNVISTA』 だけです。 積水ハウスの担当営業の意見では、設置しない方が良いとのことでした。 その理由は、以下の通りです。

  1.助成金があるとはいえ、システム価格がまだまだ高価。
  2.償却期間が20年以上と長い。
  3.償却期間が終了するまでの機器の耐久性に疑問がある。
  4.周辺機器の保証期間が一般家電と同等の1年間しかない。
  5.屋根の設計として、太陽光発電システムの重量を考慮していない。

これだけ言われれば諦めがつきました。 何年後か条件が整えば再度検討することにしましょう。

 

店頭イベントのシャープ製 『SUNVISTA』 説明会に参加 2003 年 8 月 3 日 (日)
 
 マイホームの建築は竣工検査が終わり、多少の手直しと引き渡しを残すのみとなりました。 時間的な余裕も出来てきたので久しぶりにお出かけをし、帰りに立ち寄った近所のダイエー桂南店の店頭では、シャープ製太陽光発電システム 『SUNVISTA』 の説明会が行われていました。 新築と同時設置を諦めてから1年が経ち、その後の動向が気になったので参加してみることにしました。
 今までは新築時に導入することを考えていたので積水ハウスに相談していましたが、今回初めて積水ハウス以外の業者の話を聞くことになりました。 結論から言うと、システム的にも大きくは変わったところはなく、知っていることばかりでした。 毎回話を聞くだけでは進展が無いので、屋根の図面を元に太陽電池モジュールの設置図面を描き、設置可能な最大容量を算出してもらいました。 最大で 5.183kW の太陽電池モジュールが設置可能という結果でした。
 太陽光発電を低コストで有効に利用するには、最も電力単価が高い日中に消費する電力分を発電することです。 一般的にはオール電化の場合は 3~4kW 程度で十分だそうです。

 この図面を描いたのは、京都にあるシャープの太陽光発電システムの取扱特約店で 「エヌディーコポレーション」 という会社です。
型番 容量 枚数 特徴
ND-146CM    146W 26枚 
ND-073LM     73W 12枚  左端用
ND-073RM   73W 7枚  右端用
合計  5183W

 今回、導入を決めかねる問題として、償却期間が長い割にはシステム全体の保証体制が弱いことでした。 太陽電池モジュールは10年保障とありましたが、機器については保証期間が1年しかなく、システム全体としては1年の保証ということになり、これでは少々不安が残ります。(2003年の状況です)

 

積水ハウスから導入費用の概算見積りを入手 2004 年 4 月 16 日 (金)
 
 マイホームに入居してから5ヶ月くらい経ち、積水ハウスの担当営業に太陽光発電の導入費用を聞いてみました。 今のところ導入の予定はないので、メーカや型番、設置容量などは全く指定せず、全て積水ハウスにお任せで概算を出してもらうと、品番等は不明ですがシャープ製の多結晶タイプで 4.5kW の容量で375万円という金額が提示されました。 多少は安くなったかなというイメージを持ちましたが導入はもう少し先になりそうです。

 

ホームセンターで 「オール電化展示会、太陽光発電展示会」 に参加 2007 年 12 月 12 日 (火)
 
 仕事の帰りに近くにあった 『カインズホーム彦根店』 というホームセンターでウィンドウショッピング (私、工具とか資材なんかを見て回るのが大好きなんですね) をしていると、 太陽電池モジュールが展示されているブースが目につきました。 そこでは、オール電化に必要なエコキュートやIHクッキングヒータと共に京セラ製の太陽光発電 『SAMURAI』 が展示されていました。 太陽光発電はよく知っているので話は軽く聞き、価格の推移を確認し、ガラポン回して缶ジュース2本もらって帰りました。

 

京セラソーラFC湖北 (ワボウ電子) の営業がやってきた 2008 年 2 月 7 日 (木)
 
 ワボウ電子(株)から自宅に連絡が入ったそうで、「一度話を聞いてほしい」 とのこと。 家にいた妻には、「太陽光発電設備はある程度理解しているし、特に聞きたいこともないので断っといて」 と頼んでおきましたが、そこは、さすが営業マン、そう簡単には引き下がらず、結局妻が対応することになり今日の日を迎えることになりました。

~妻の感想を代筆~
 約束の時間になると、ワボウ電子の若手営業と京セラコーポレーションの営業副責任者という二人体制でやってきました。 京セラの営業はオブザーバ的な立場でワボウ電子の営業マンを全面的にサポートしているようです。
 先ずは手土産のケーキで気を引き、2歳に満たない息子を京セラの営業マンが上手くあやして、完全に相手のペースで話は進んでいきました。 決裁権を持っていないことを事前に話しているので、営業は商品の良さを中心に会社の概要から太陽電池の開発の歴史、システム概要を説明してくれました。 最後に感想というか、どうですかといった質問に、「私はいいなと思いますけど、主人は全てを理解し納得してからでないとダメですよ」 と答えました。

 事前に提案書の作成のために我が家の写真を撮りたいと申し出があり、それについては承諾していたので帰宅すると提案書が2冊ありました。 一つ目の提案書は 3.11kW のシステムで、電力会社との契約が季節別時間帯別電灯契約の場合は日中の電気代が割高になるので、その時間帯に消費する電力を太陽光発電システムでまかなうというコンセプト。 2つ目の提案書は 4.4kW のシステムで、一つ目の提案書を容量アップしたものです。 パワコンの容量を 5kW タイプに変更し、東面にも太陽電池モジュールを設置したデラックスタイプ。 注目するポイントは導入コストは100万円くらいの差がありますが、償却期間については、3.11kW で 14.7年 、4.4kW で 14.1年 と、「ほとんど差が無い」というところでした。 これは考えもしなかったことで驚いています。

 2007年の年末に行った太陽光発電展示会で記入したアンケートでこのような展開になっていくとは・・・。

 

第1回打合せ 2008 年 2 月 16 日 (土)
 
 提案書の説明と太陽光発電の現状を理解してもらいたいとのことで、今回は私も同席することにしました。 新たな情報として期待する内容は、現時点で我家の屋根に設置することができる太陽電池モジュールの最大容量とシステムの価格、償却期間、保証内容についてです。
 新築時の導入を検討した時には周囲に賛同する人はなく、どちらかというと反対派が多かったのですが、今では妻が気に入っていることもあり、条件さえ良ければ購入してもいいと考えています。

 約束の時間に前回と同じ営業マンが二人やってきました。 今回の手土産は和菓子で妻が一番喜んでいました。
システム概要はよく知っているので簡単に済ませ、前回もらった提案書について詳しく話を聞きました。 提案書の詳細はこちらのページ。 しかし良く見るとこの提案書に描かれている屋根の寸法に間違いがあるため、次回修正したものを持ってきてもらうことになりました。 また、我が家の屋根に設置可能な最大容量のステムも合わせて持ってくるように頼んでおきました。

3.11 KW の竹プラン 4.4 KW の梅プラン

↑ 両プランともに屋根の寸法が間違っている為、再提出。 ↑

 気にしていた償却期間と保証期間については、保証期間のおよそ1.5倍が償却期間となっており、機器の寿命前に償却可能と判断しました。 (大した根拠もありませんが・・・。) 後で増設する可能性を考えると、システム内で耐用年数が異なる設備が混在、瓦の脱着、工事費・・・など、懸念事項が多くなるため、最初から最大容量の設置で検討しようと思う。
 最終的な導入の判断は次回のシステム構成と見積りを確認してから決めますが、導入の方向で検討すると回答しています。 
 説明が一通り終わると、京セラの営業マンが 「太陽光発電のDVDを見ませんか?」 と取り出したものは、NHKのプロジェクトXのDVDで、京セラの太陽光発電開発の歴史が特集されているそうです。 ”完全に営業のペースだなぁ” と思いながらも、時間があるので全員でDVD鑑賞を行いました。 最後に営業が、『京セラは太陽光発電の先駆者であり、他社にはない経験とノウハウを持っています。 数十年と長期間使うものなので、効率よりも故障せず安定稼働する商品を作りに力を注いでいます。』 との言葉に共感を得ました。 また、営業自身も自社の太陽光発電を設置しており体験談なんかも聞かせてもらえたのも良かったですね。

 また、全然関係ないんですけど、ガスオーブンが残っている為にオール電化割引を受けられない状態にあるため、これを機にガスオーブンを200Vの電気オーブン (日立製 MRO-SK201S) に変えようと思っています。 インターネット通販と同等の価格であれば同時購入を検討することを告げ、次回見積もってもらうことにしました。 ちなみにインターネット通販ではおよそ半額+送料です。

 

第2回打合せ 2008 年 2 月 20 日 (水)
 
 私の帰宅時間に合わせて、ワボウ電子の営業マンが一人でやってきました。 今回提示された提案書は屋根の寸法も正しく記載され、再設計されたシステムは 6.99kW と前回の提案よりかなり容量アップされています。 当然、それに伴って見積金額も大幅アップしており、その金額は消費税を含めるとなんと ”682万円” 、キャンペーン特別値引き後でも ”511万円” でした。 予想はしていたけどやっぱり高くちょっと引いてしまいました。
 見積金額を見てしばらく迷いましたが、『導入費が高い大きなシステムと導入費が安い小さいシステムが同じ期間で償却できるなら、償却後に残る設備はより大きい方が良い。』 と考え、この 6.99kW システムを導入することにしました。 ただ営業の言い値で契約するのも面白くないので、値切り交渉を始めました。
 先ずは、現状のキャンペーン価格の値引き率を計算すると 25% 引き状態となっていました。 30% 引き以上を考えていたのですが、既に従業員販売に適応される値引き率を超えており難しそうなので、消費税分を引いてくれれば契約書にサインすると伝えると、営業は少し考えたあと消費税分を内税とすることに承諾してくれました。 消費税分 5% が内税になったことで、割引率は 28.9% となります。 値引き額 186万円引き+ご成約プレゼントの折りたたみ自転車で契約しました。

 前回の打ち合わせで依頼していた、日立ビルトインオーブンレンジ (MRO-SK201S 定価26万円) については、半額(13万円)での提供は原価割れ販売になるのでダメ。 14万円なら提供可能ということで購入決定。 このオーブンを使うために必要な、200Vへの切り替え工事は自分で行いますが、200V用のIL型コンセントが無いのでこの部材をサービスしてもらうことになりました。

 結構、お買い得と思っていますが、総額501万円の買い物になりました。

↓ 太陽電池モジュールの配置図です(最終図面) ↓
6.99 KW の松プラン
 
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