
We’s Dyne Authentic Style |
ヘーベルハウスの建築を断念した私たちは、次の候補となっていた積水ハウスを見てみることにし住宅展示場を訪れました。
今回は営業さんと話をすることができ、商品の特徴を説明してもらうことができました。 展示場は Wes’Dyne という積水ハウスが誇る、ダインコンクリート外壁を用いた次世代省エネ住宅です。 展示場はおよそ5000~6000万ほどかけて建てたそうです。 見た感じの特徴は外壁の色ですね。 あまり見かけないオレンジ色にも見える鮮やかな色の外壁と緑系の屋根瓦がイメージカラーとなっていて暖かさを感じることができる住宅です。 また、窓の装飾品としてパルテノン神殿をイメージさせるグリッドビユーウィンドウも特徴と言えるものでしょう。 他には、ロジアと呼ばれリビングなどから自由に出入りができる中庭のような空間も、いろいろな使い方ができ用途を考えているだけでもワクワクしてきます。 装備品や装飾品については増やしたり減らしたりできるので、まずは基礎や躯体などの基本性能についての特徴を確認したいと思います。

地耐力 5tf/㎡ 用基礎 |

地耐力 3tf/㎡ 用基礎 |
積水ハウスの基礎は地盤の強さや建物の設計によって、左の略図のようにフーチング部分が円弧を描いているものと、フーチング部の幅が広いものの2種類を使い分けます。 基礎は鉄筋コンクリートによる連続布基礎となっており、打設されるコンクリートは
24N/㎡ 以上の強度を持っています。 また、施工時には型枠をコンパネなどの木材で現場で作るのではなく、規格寸法に作られた金属性の型枠 (メタルフォーム型枠と言うそうです)
を組み合わせて全体の型枠が作られるため、仕上がり精度が非常に高く鉄骨を接合するアンカーボルトを埋め込む位置にも狂いが発生しません。 さらに、基礎外周部の外側になる面には模様と塗装が施されとても美しい仕上がりです。
2階の床下には100mm厚のALCが敷き詰められ2階で発生する物音が1階に響くことを抑えています。 また、1階床下にはALCを使わずより断熱性の高い94mm厚のビーズ法ポリスチレンフォーム1号
(発泡スチロールのことですね) が敷き詰められ真冬の底冷えを防いでくれます。 1階の床下にALCを敷かない理由を尋ねてみると、数年前の積水ハウスの住宅では1階の床下にALCを敷いていたそうですが、展示場に事務所を設けて1日仕事をしている展示場スタッフから足元が寒いという声が多く出たために1階床下にALCを敷くことをやめたそうです。

わが家の鉄骨たちです。(多雪地域仕様) |
積水ハウスの2階建住宅は、背中合わせに接合されたC型鋼の柱や角型鋼管の独立柱、H型鋼を使用した梁によって構成されています。 一般的な工法に分類すると、言うまでも無くプレハブ住宅で、さらに細かく分類するなら軽量鉄骨・コンクリートパネル工法の部類に属するようです。 構造についてはユニバーサルフレームと呼ばれる積水ハウス独自の構造となっており、前述の各素材を組み合わせ、耐力壁となる部分にはブレースと呼ばれる鋼鉄製の筋交いを用いることによって、地震の際の応答加速度1000ガル(震度7相当)にも耐えることができる強靭な躯体を構成しています。
木造住宅を施工しているメーカーを訪れたときに鉄骨は錆が出ることが問題と聞きましたが、積水ハウスの鉄骨は自動車の塗装に使われているカチオン電着塗装という技術によって、腐食性の高い塗料を複雑な形状の隅々まで均一に塗装されています。 カチオン電着塗装は車の塗装に使われており、傷さえつけなければ雨ざらしの状態でも錆が発生することはありません。 しかも、躯体に使われる鉄骨は直接雨にさらされることは無いので錆が発生することはまず無いと思われます。

我家の外壁です。 |
外壁はダインコンクリートと呼ばれる積水ハウスオリジナル外壁です。 ダインコンクリートはALCコンクリート・ヘーベルと同種の気泡コンクリートですが、決定的な違いはヘーベルのように内部の気泡どうしをつなぐ細孔が存在しないこと、壁内の鉄筋量が多い
(50mmピッチのメッシュ状) ことにあるようです。
ダインコンクリートの強度は非常に高く、10cm四方の面積に13トンの荷重を加えても崩壊することはありません。 標準サイズ (約1m×2.7m) の外壁は曲げ荷重3.7トンに耐え、大型台風の風圧 (60m/S) にもびくともしません。
また、火災に対しても十分な性能を持ち900℃に過熱しても内側の温度は100℃を超えません。 これは、木材の着火温度である260℃に遠く及ばず、隣家からのもらい火を防いでくれます。
ダインコンクリートは無塗装でも内部への水の浸入を許さないことから、リフォームを行うときに家のイメージを変えるために塗り直すことはあっても、性能維持のための外壁再塗装は必要ないそうです。
今日、案内してくれた営業さんTY氏は自分の家も積水ハウスで建てられていて、私たちの疑問や不安に思っていることをよく理解してくれ、的確なアドバイスをくれる非常に頼もしい存在でした。 積水ハウスの住宅性能も気に入りましたが、それ以上にTY氏の人柄が気に入りました。
躯体に関してはどのメーカも十分な耐震性を持っているのであまり気になりませんが、外壁についてはメーカーによって大きな差がありますのでこだわりたいポイントです。 やはりダインコンクリートを外壁に採用している 『グルニエ・ダイン』 『イズ・ステージ』 『イズ・アーバン』 『ウィズ・ダイン』 の中から選びたいと思っています。 また、予算の問題もありますが本体価格は基本的に広さに比例するので、今はあまり気にしていません。 これから数十年の生活をしていく上での基盤となる我家の建築は、積水ハウスにお任せすることに決定しました。
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