劇場公開映画 『大奥』 エキストラ出演レポート


作品について
 あらすじ
 時代は徳川家第7代目将軍・家継のころ、大奥では先代将軍・家宣の正室・天英院 (高島礼子) と家宣の側室であり当代将軍・家継の生母・月光院 (井川遥) との間で女の意地をかけた闘いが繰り広げられていた。 月光院の推挙により若くして大奥総取締に昇進した絵島 (仲間由紀恵) 。 江戸の町人育ちという庶民出身ながら聡明な絵島は月光院の信頼も厚く、大奥女中の間からも信頼と人気を集めるに至った。 月光院の失脚を狙う天英院は老中たちと結託し、月光院の右腕である絵島を陥れるため様々な画策を始める。
 寺社詣の帰りに立ち寄った歌舞伎観劇で看板役者・生島新五郎 (西島秀俊) と出会う。 そして運命を感じずにはいられない再会を繰り返すうちに、大奥総取締としての自分と、一人の女としての自分との間で絵島の心は揺れ動く。 天英院の陰謀とも知らずに・・・。
 大奥史上最大の犠牲者を出した一大スキャンダル 『絵島生島事件』 を軸に女性同士の激しい闘いの中描かれる、美しくも悲しき極上のラブストーリー。
 脚本  浅野 妙子
 監督  林 徹
 出演者  仲間由紀恵 / 井川遥 / 及川光博 / 杉田かおる / 鷲尾真知子 / 山口香緒里 / 久保田磨希
 松下由樹 / 浅野ゆう子 / 高島礼子 ほか
 公開日  2006年12月23日(土) 全国東映系にてロードショー

日程、撮影場所
 撮影日時  1日目  2006年10月26日(木)  7:00~22:00
 2日目  2006年10月27日(日)  7:20~22:00 ←こちらに参加しました
 集合場所  滋賀県高島市 白浜荘
 ロケ現場  滋賀県高島市 鴨川河口付近
 撮影シーン
(2日目)
 ・『絵島(仲間由紀恵)』 と 『藤川(中山忍)』 が寺社詣から船で帰路につくシーン。
 ・同シーンで船頭に変装した 『生島新五郎(西島秀俊)』 と船上で行われる密会。
 ・唐人飴売りに群がる子供たち。
 ・雨が降り始め家路に急ぐ人々。
 ・雨の中、生島新五郎と町娘が1本の傘で寄り添う。
 ・歌舞伎小屋の火災により逃げ惑う人々。
 ・その他いろいろ

当日のスケジュール
  7:20  滋賀県高島市 白浜荘に集合
  7:30~  衣装/カツラ合わせ、メイク
  9:15~  ロケバスで鴨川河口のロケ現場に移動
 10:00~  シーン撮影
  ・仲間由紀恵、中山忍が船で川を行くシーン
  ・唐人飴売りに子供が群がるシーン
  ・川沿いを行き来する人々
  ・江戸の町人の生活風景 など
 12:20~  昼食 (京都祇園 遊食邸 自然弁当 旬の幕の内)
 13:00~  仲間由紀恵 ・ 西島秀俊 ・ 林監督 のインタビュー
 15:30~  雨ふらしシーンの準備
 16:30~  シーン撮影
  ・雨が降り雨宿りする人、急いで家路に着く人のシーン
  ・唐人飴売りに子供が群がるシーン
 17:30~  夕食 (から揚げのせ牛丼&豚汁の炊き出し)
 19:00~  シーン撮影
  ・歌舞伎小屋の火災シーンの説明
  ・リハーサル
  ・セットに火を放って本番撮影
 20:20  火災シーン撮影終了、消火
 20:30  撮影終了、マイクロバスに分乗し白浜荘へ戻る
 21:00  衣装を外し、メイクを落として、解散

エキストラ出演感想
 2006年12月23日に公開される 『大奥』 に出演することになり、10月27日のロケに参加してきました。
 『大奥』 といえば将軍の嫡子を確実に誕生させ、徳川の家督を守るために作られた女の世界。 フジテレビで2003年から2005年にかけて 『大奥』 『大奥~第一章~』 『大奥~華の乱~』 の3作が放送され多くの有名女優さんが出演されていました。
 今回の映画版大奥の主演が 『仲間 由紀恵』 さんであることをエキストラ募集案内が届いた時には既に知っていましたので、もしかしたら 『仲間 由紀恵』 さんに会えるかもという淡い期待を持ちつつ集合場所に行きました。

 午前7時過ぎに集合場所となっている旅館に着き、しばらく待っていると東映京都撮影所のマイクロバスが来てスタッフの方が荷物を次々に搬入されていました。
 しばらくすると、出演者の点呼が行われ配役を伝えられます。 配役は東映の方が既に決められているようで、村人の役になりました。 衣装に着替え、カツラ合わせ&メイクを行います。 他にも町人、商人、隠居、町娘・・・の役があり、衣装としては商人役が一番いいかな。 着替えが済むと旅館の前で移動時間までブラブラ暇つぶし。 とりあえず皆で記念撮影を行いました。

 ロケ現場への移動時間となり、いつものように髷&日本髪を結わえた和服姿の人たちがぞろぞろとマイクロバスに乗り込み出発、5分ほど走ったところにある鴨川という川の河口に向いました。 ロケ現場に到着しバスを降 りるとそこには、12,3軒の町屋と歌舞伎小屋、木造のアーチ橋が作られ、水辺には船や桟橋もあり、江戸の町並みが見事に再現されていました。 子供の頃によく遊びに行った東映太秦映画村が引っ越してきたような感じですね。 建物の中には内装も仕上げられているものもあり、セットとは思えないほどの出来ばえでした。 琵琶湖の畔に突然出現したこの江戸の町並みの建築費用は1億円を超えているそうです。 聞いた話ですが、俳優さん達もこのセットの出来栄えをずいぶんと褒めていたそうでした。 さすが東映京都撮影所!! 残念ながら撮影後は取り壊され平地に戻っています。 (2006.11.18 現場を見に行きました。)
 映画ではこのオープンセットの裏側には江戸の城下町が広がっていますが、オープンセットの裏は草ボーボーの空き地とその先に琵琶湖が広がっているのです。 実にうまく合成されていました。

 荷物を置き早速セットの中に入ります。 配役ごとに指示された場所に配置につき、動作や仕種の指示を受けます。 細かい動きについては各自で考えて自然に振る舞ってくださいって感じでした。 私は同じ配役の相棒と野菜を売りに町に向う村人ということで、川沿いで待機していました。 数回のリハーサルを行い再び待機していると、後ろから 『おはようございます。』 と声が聞こえてきたので振り返ると、そこにはなんと 『中山 忍』 さん、 『仲間 由紀恵』 さんがスタッフを従えて歩いて来られました。 『仲間 由紀恵』 さんが私の前を通りすぎるときに、ちょうど目が合い 『おはようございます。』 と挨拶してくれました。 エキストラにまで声をかけてくれるとは心の優しい方なんですね。 好感度はうなぎ上りです。
 私が初めて 『仲間 由紀恵』 さんを見たのは、2000年公開の 『リング0バースディ』 で、それ以降、注目の女優さんとしてドラマやCMを見ていました。 その人が目の前にいて、しかも挨拶までしてくれるとは・・・。 感激!! 気合入れて芝居するぞぉ~~!

 二人の女優さんは私たちの前を歩いていき、桟橋から船に乗り込みスタンバイ完了。 セットの対岸に撮影用の船をつけ、オープンセットを背景に 『仲間 由紀恵』 さん達が乗る船を撮影します。 カメラ側から見ると船は水面を滑るように進んでいきますが、岸から見ると船が揺れないようにウエットスーツ姿のスタッフが水中から支えています。 船の進むスピードが合わず撮り直しを行うたびに、川の中で立ち上がり船を押してスタンバイ位置まで戻っていました。 裏方さんは大変ですね。 私たちは水辺を歩く村人役なのでかなり良く映る場所にいましたが主役の方と距離があるため、おそらく小さく映り、本人以外は識別不可能って感じだと思います。

 次のシーンでは 『唐人飴』 を売る商人に子供たちが群がるシーンを撮影するのですが、ちょうど商人の後ろを話しながら歩いて通過する役になったので、はっきり映っているはずです。 きっとね。 今まで何作か出演しましたが、映ってると思ってエアチェックすると、識別ができないほど短い時間映っているか、フレーム外がほとんどなんで・・・。

 映画が公開されてから実際に映画を観に行きました。 全部で2カット、7秒くらいでしたがしっかり映っていました。 でも、いつものように自分にしか分からない程度でした。
 久しぶりに映画館で映画を観たんですけど、映画館で観る映画っていいものですね。 我が家にも7.1チャネルのホームシアターがあるのですが、映画館の音響にはとてもかないません。 機器の性能よりも、再生できる環境が違うのでしょうね、もう少し大きな音を出すことができたらいいのですが・・・。

 話は戻りまして、正午を過ぎ撮影も一段落しましたので、昼食をとることになりました。 本日のロケ弁は 京都祇園のお弁当屋さん 『遊食邸 自然弁当 旬の幕の内』 でした。 とてもおいしい弁当でしたよ。 食後はエキストラの出番はしばらく無く長い休憩時間に入ります。 その間には、主演の 『仲間 由紀恵』 さん、『西島 秀俊』 さん、林監督によるインタビューが行われたり、俳優さんだけで撮影するシーン、音入れなどが行われていました。 待っているのはかなり暇なんで、セットを背景に記念撮影したり、俳優さんが出てきたら見物しに行ったりとセットの中をうろうろと歩き回っていました。

 撮影機材の中で気になるものがありました。 それは、2m四方くらいの巨大な銀色のレフ板です。 この銀レフが2台並べて置いてあったのでどの程度の明るさかを試したくなり、太陽を背に銀レフの前に立ち写真を撮ってもらいました。 銀レフ板の方を向いて立っているのですが、反射する光はとても眩しく見ていられません。 写真も逆光とは思えないほど良く映っていて、レフ板の効果が良くわかります。 直視する事は無いと思いますがこの光を受けながら、表情を変えずに演技ができるのですから大したものですね。

 休憩時間が終わり、雨が降るシーンの撮影になります。 セットの中に放水車が入ってきて準備が進められていきます。 濡れてはいけない小道具には見えないようにベニヤ板で屋根をかけ、川の水を汲んで地面や川沿いの石垣を濡らすなどスタッフ総出で作業をされていました。  時間は16:30を過ぎていて太陽もずいぶん西に傾いていました。 近くで作業していたスタッフの一人が 『このカット、ボツかも』 って言われていたので話を聞いてみると、映像の明るい/暗いというのは編集でいくらでも修正できるそうなんですが、横から光が当たってできる影を一つ一つ修正するのは難しいということでした。 本来、雨が降る日は日差しが弱いため影も薄くなるのですが、撮影日は快晴なので夕暮れになると影が大きくなり修正が大変になるためでしょう。 そんな話しながらも周辺では準備作業が林監督のゲキと共に急ピッチで行われ、ようやく撮影を行うことになりました。 芝居の全体的な動きは、雨が降り始めたので急いで帰るという感じです。
 雨降らしの撮影は他に、『生島新五郎(西島 秀俊)』 と町娘が寄り添い一つの傘で雨をしのいでいるシーンなどがありました。 私は左肩が少し濡れた程度でしたが、町の中で演技している人の中にはずぶ濡れになっている人もいて、体調を考え夜の撮影の前に帰っていかれました。

 雨降らしのシーンも終わり、残すは歌舞伎小屋の火災シーンを残すのみです。 その前に腹ごしらえということで、夕食をとることになりました。 時間は17:30。 夕食にはずいぶん早いのですが、次の火災シーンを撮影する準備をするため時間があるのです。 メニューは 『鳥の唐揚げ付き牛丼と豚汁の炊きだし』 でロケ場の一角に会議机が並べられ、その上に大きな鍋を置き、関係者に順番に配られてていきます。 炊きだしなんて初めてなんですが、寒いところで暖かい食事をみんなで頂くととってもおいしいですね。 夕食を頂いた後、親しくなったエキストラの方々と話していると、 『仲間 由紀恵』 さんの姿を見かけることが出来たのですが、すぐにロケバスの中に戻ってしまわれて、近づくことすら出来ませんでした。 残念です。

 火災シーンの撮影までしばらく時間があるので、セットの中をウロウロしていると、本日のメインイベントとも言える火災シーンの撮影のための歌舞伎小屋の準備が着々と進められています。 小屋のそばには、灯油用ポリタンクが20~30個ほど並べられており、消火用のホースも敷かれ、消防隊員も待機されており消火体勢は万全です。
 準備ができると歌舞伎小屋の前に集まり炎を使うシーンなので注意事項を聞きます。 撮り直しができないので、袖に携帯やタバコ、ライター、財布、カイロを入れている人は出すようにと指示があり。 私もわらじと足の間に挟んでいたカイロを泣く泣く捨てました。
 そして 『仲間 由紀恵』 さん、 『西島 秀俊』 さんを交えてのリハーサルを数回行った後、本番を迎えることになりました。 出演者のスタンバイが完了すると、看板の裏や屋根、壁に仕込まれた燃料付き毛布に次々と火が放たれ、監督から気合の入った 『スタート』 の合図が発せられました。 歌舞伎小屋の前から荷物を満載した大八車が走り出し、その後 『仲間 由紀恵』 さん、 『西島 秀俊』 さんが逃げ出し、続いて私たちが悲鳴を上げながら歌舞伎小屋の前を走り回ります。 私も煙から逃れる仕草で何往復かカメラの前を通りましたが、カメラが狙っているのは当然、主演の二人なので映画ではまったく映っていませんでした。 演技自体はすぐに終了しましたが、歌舞伎小屋が焼け落ちるまでカメラを回し続けるという事でしたので、フレームに入らない建物の陰に隠れて、炎上する歌舞伎小屋を眺めていました。 20mほどの距離に居ましたが、放射熱で顔が熱く見ていられません。 炎の勢いはさらに大きくなり、バリバリという音をたてて崩れ落ちたところで撮影終了。 消防隊による消火が始まりました。 建物は張りぼてなんで焼け崩れるのも消火するのも早いのですが、本当にあっという間に瓦礫になってしまいました。 我が家も火の始末には気をつけないといけませんね。

見事なヅラ焼けで線が入っています。
 これで今日の撮影は全て終了です。 白浜荘に戻り衣装を外してみると、額に横向けの線が入っているじゃないですか!! 白と赤のツートンカラーになっていてなんとも恥ずかしい・・・。 10月末の撮影だったのですが、快晴のなか朝からずっと屋外で活動していたので、しっかり痕が残ってしまいました。

 2006年12月28日に映画館へ見に行って来ました。 久しぶりの映画鑑賞だったのですが、設備の変わりように驚きました。 全席指定席に大きめのシート、傘建てやカップホルダーまで付いており、座ったままでも隣の人が前を通れるほどのスペースが設けられ、快適でした。 作品としては豪華なキャストやCGが見ものでした。 映画では江戸の城下町の全景が映し出されるのですが、近くの建物だけが実物で遠くの江戸城周辺はCGで作られています。 CGを外すと琵琶湖の湖面が映っているはずなんですね。 ロケ地が異なる映像どおしも自然につながっており、編集のすばらしさに驚かされます。 結局、映っていたのは全部で2カット、5秒くらいだったと思います。

2007年11月16日にDVDを購入しました。 普段は本編のみを買うのですが、今回はメイキングビデオ付きのスペシャルエディションにしました。 撮影裏を知っているとメイキングビデオの見方も変わってきます。 自分が参加したロケの場面がでると、そうそうこんな感じだったなぁ。と思い出します。 『仲間 由紀恵』 さんの後ろで雑談している姿が映っていました。 本編よりもメイキングビデオの方がたくさん映っているような気がしていたので、スペシャルエディションを買ってよかったです。