パントリーとは、缶詰やビン詰め食品、乾物などの保存食品を保管する食品庫のことを言います。 キッチンに隣接して設けられることが多く、パントリーの構造には決まりごとはありません。
我が家のキッチンにもパントリーが2ヶ所あり、1箇所は新築時の作りつけ、もう一箇所は階段下収納の部分になります。 階段下収納は天井の高さが徐々低くなっていくので、不用意に棚を取り付けると返って不便かと思い何も取り付けていません。 今、階段下パントリーに保管されているものは、ホットプレート、卓上型IHヒータ、電気土鍋セット、アイロンなどの大きくもなく小さくもない程度の電化製品、小物としては保存食品や洗剤になります。 これらを片付ける棚が欲しかったのですが、階段下パントリーにピッタリ収まる市販品が無かったので作ることにしました。 |
すること1. 出来上がりイメージを考えます。
我が家のパントリー付近の図面です。 図面の赤枠の部分に設置するのでラック全体の大きさは自然に決まりますが、棚板の間隔はパントリーの住人とにらめっこしながら1週間ほど考え、40cmとすることに決めました。
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←出来上がりイメージです。
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高さ |
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1600 |
mm |
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横幅 |
: |
356 |
mm |
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奥行 |
: |
868 |
mm |
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棚板間隔 |
: |
400 |
mm |
このデザインを考えたときのポイントは支柱に設けた
溝に棚板をはめこむように取り付けているところです。
これは、棚にかかる荷重を確実に支柱に伝えるためです。
これなら重量物を置いても安心でしょ。。 |
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すること2. 材料と道具の買い出し。
近くのホームセンタでは、2×4材、1×4材、1×1材しか入手できないため、これらの材料で組上げられるようなデザインにしています。 1×6材、1×8材が手に入るのであれば棚板の作り方を変えてもいいですね。 私は選択肢が無かったので棚板は1×4材で製作します。 できるだけ反りの無いものを選ぶとガタもなくきれいに組みあがります。
SPF 2×4 6フィート(38×89×1820mm) |
4本 |
支柱に使います。 |
SPF 1×4 6フィート(19×89×1820mm) |
8本 |
棚板に使います。 |
SPF 1×1 6フィート(19×19×1820mm) |
2本 |
棚板に使います。 |
コーススレッド 32mm |
100本 |
ねじです。 |
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総額 4000円ほど |
さしがね/スコヤ |
ケガクために必要ですね。 |
丸鋸&チップソー |
普通ののこぎりでも良いですけど、切り口が平らで綺麗なのと作業が早くお勧めです。 |
のみ |
棚板をはめ込む溝を掘ります。 |
ゴムハンマー |
棚板の取り付け位置を微調整します。 |
電動ドライバー |
コーススレッドを締める為に使います。ハンマー付がお勧め。 |
電動ドリル&キリ(2mm程度) |
コーススレッド用の下穴を開けます。 |
ヤスリ/サンダー/かんな |
表面を仕上げます。 |
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すること3. 木材を削り各パーツを作ります。
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2×4材はラックの柱として使いますので、以下の点に注意して加工します。
1.支柱の底面は直角に切り、切り口を平らに仕上げる。
2.底面から40cmごとにケガき、そのケガキ線から下へ38mmの場所をケガく。
3.丸鋸のチップソーの出刃量を19mmに調整。
4.チップソーの厚みを考慮して、ケガいた線の内側を切る。
5.のみとハンマーを使い、棚板をはめこむ溝を削る。
6.同じものを4本作る。 |

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1×4材はラックの棚板として使います。
83cmの長さのものを16本準備します。 |
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1×1材はラックの棚板を4枚ならべて裏から固定します。
8本準備します。 |
丸鋸を使えば、まっすぐ切れ、断面もきれいな上、なによりも作業がはかどる所がいいですね。 溝を彫る場合でもチップソーの出刃量を調整すれば、深さが一定のものが出来上がるのでとても便利なツールです。
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すること4. 各パーツを組み立てます。
最終工程の組み立てです。 棚板の支えになる1×1材の上に棚板になる1×4材を4枚並べ2mmくらいのドリルで下穴を開けておきます。 こうしておかないとコーススレッドを打ち込む際にずれてしまって隙間が開いたりブサイクなことになってしまうんです。 とにかく丁寧に組み立てましょう。
←こんなのを4つ作ります。
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棚板の組み立てが終われば、支柱に取り付けていきます。 支柱に彫った溝に棚板をはめ込みゴムハンマーで軽くたたきながらツライチになるように調整します。 全く入らなければカンナで少し削るといいでしょう。 多少硬いくらいのほうががたつかなくっていいと思います。 きっちり組み立てたら外側からコーススレッドで締め付けます。 出来上がれば階段下パントリーに設置してみましょう。 |
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階段下パントリーに収めてみました。 少しだけカタカタしていたので奥側の支柱の下に紙を4つくらいに折ったものをかましています。 幅木の部分の隙間は両サイド2mmずつぐらい、奥行きもぴったり収まっています。 市販品ではこうはいきませんね。 手間はかかりますが手作りはこういうところに非常に高い満足感が得られます。
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