■ 富士通 PRIMERGY TX100 S1 への VMware ESXi 4.1 構築 2011/03/01 更新

 今、流行りのクラウド技術で使われている代表格といえば VMware でしょう。 マイクロソフトの Hyper-V とは歴史が違います。 しかも、ローエンドの製品は無償で使えるので、出来るだけお金をかけたくない管理人としては何とも嬉しい限りです。
 
 仮想化ってそもそも何の為にするんじゃ?? という人の為に一言。
サーバってのは用途毎に1台づつ動作していることが多いんですね。 でも、ほとんどのサーバは1日平均すると暇にしていることが多くて、力を持て余している状態なんです。 それでは、その暇なマシンたちを寄せ集めることが出来たら、そこで一つのサービスを提供することが出来ると思いませんか? そこで登場するのが VMware や Hyper-V といった 仮想化の為のハイパーバイザです。 このハイパーバイザを使うと何と物理的なサーバを幾つかのサーバに分けることが出来てしまうんですね。 この分けたサーバを仮想マシンと言って、これにOSをインストールして使うわけなんです。 こうすると、割と暇にしている3台の物理サーバを1台の物理サーバに集約することが出来るんです。 設置スペースも減って、消費電力も減って、ソフトウェアによってはライセンス費用も下がります。 その代わり、1台の物理サーバが故障すると3台分のサービスが止まるという半面もありますので、信頼性の高いマシンで構築する必要がありますね。

我家ではインターネット販売で格安で入手できる、富士通PRIMERGY TX100 S1 を2台使って、6つのOS実行しています。 ちょっと実験したいなと思った時も、以前であれば古いパソコンを引っ張り出して使っていましたが、今は仮想マシンを追加して、評価版で実験して、確認が取れれば、仮想マシンごとディスクから削除して、って感じで使っています。 なかなか良いですよ。 ただ、TX100 S1 に ESXi4.1 をインストールするときは、サーバのマニュアル上は設定変更が禁止されている部分を変更しないと、インストールが出来なかったので、メモ書きですが記録に残しておきます。
 
  1. BIOS 設定を変更する。

    ・[Advanced] - [Advanced Processor Options] を順に開く。

      Enhanced Idle Power State  Enabled ⇒ Disabled

    本項目は取扱説明書上は ”変更禁止” 項目となっていますが、VMware ESXi 4.1 をインストールする場合は 「Disable」 に変更します。
    デフォルトのままインストールを実施すると、パープルスクリーンが表示され、インストーラがハングアップします。
     (ちなみに、VMware ESXi 4.0 ではこの設定によるトラブルは発生しません。)

      Virtualization Technology  Enabled
      NX Memory Protection  Enabled
      
  2. 何故か PS2キーボードが使えなくなるので、USBキーボード に交換する。
     
  3. VMware ESXi 4.1 Installable から起動し、ウィザードに従ってインストールを行う。
     
  4. 再起動の後、ESXi にログインし root ユーザのパスワードとネットワーク環境を設定する。
     
  5. ブラウザで設定したIPアドレスに接続し、vSphere Client をダウンロード&インストールを行う。
     
  6. vSphere Client 使い以下の詳細設定を行う。 (PRIMERGY VMware ESXi 4.1 インストールタイプ ソフトウェア説明書 より)
     
     ■ NMI割り込みの有効化
      1. [ 構成 ] - [ ソフトウェア 詳細設定 ] - [ VMkernel ] - [ Boot ] - [ VMkernel.Boot.nmi.Action ] : 3 ⇒ 2

     ■ スクラッチパーティションの設定 (/vmfs/volumes/・・・ と設定されていることを確認)
      1. [ 構成 ] - [ ソフトウェア 詳細設定 ] - [ ScratchConfig ] - [ ScratchConfig.ConfiguredScratchLocation ] : /vmfs/volumes/・・・
        ※設定されていない(空欄)場合は、データストア上にスクラッチ用フォルダを作成し、そのパスを設定する。

     ■ syslog 保存先の変更 (デフォルトでは再起動で消失する)
      1. データストア上に syslog 保存先を作成する。 ( /datastore1/var/log を作成)
      2. [ 構成 ] - [ ソフトウェア 詳細設定 ] - [ Syslog ] - [ Local ] - [ Syslog.LocalDatastorePath ] : [datastore1]var/log

    他にも、構成によって必要な設定がありますので、この資料はよく読んでおきましょう。
     
  7. ダウンロードページに表示されている、ライセンスを設定する

     [ 構成 ] - [ ソフトウェア ライセンス ] - [ 編集 ] : 有効なライセンスを設定する。
     
  8. 後は仮想マシンを作成して、OSをインストールします。