■ solaris10でNFSサーバを設定する 2010/03/05 更新
設定手順
  1. 現在の状態確認
    # svcs svc:/network/nfs/server ※1
    STATE STIME FMRI
    disabled 1月_12 svc:/network/nfs/server:default

    # share ※2
    #
    ※1 svcsコマンドの出力にある STATE が "disabled" なのでNFSサーバは無効状態
    ※2 shareコマンドの出力がされていないので、共有設定がされていないということになります
     
  2. 共有するディレクトリの設定
    # vi /etc/dfs/dfstab
    緑:デフォルト、オレンジ:変更箇所
     
    share -F nfs -o rw -d "comment" /data1
    share -F nfs -o ro=hostA,root=hostD -d "comment" /data2
    share -F nfs -o rw,root=@192.168.10.0/24 -d "comment" /data3
    デフォルトでは全ての行はコメント行であり、shareコマンドを追記していく。 このファイルに記述したshareコマンドを起動時に実行していくことで共有設定が行われる。 各行はコマンドラインからそのまま実行しても共有設定されるが、再起動を行うと消えてしまう。

    shareコマンドの詳細は、MANページを確認してください。(man share、man share nfs)
    -F ファイルシステムタイプ
    -o オプション ro (ReadOnly)、rw (ReadWrite)、root (RootAccess) などがある。
      ・ro,rwについてはホスト、ネットワークの指定を行わない場合、全てのホストとなる。
      ・rootは必ずホスト、ネットワークの指定が必要。
      ・ネットワークを指定する場合は、@を先頭にネットワークアドレス、ビット長を記載する。
    -d コメント(省略可能)
     
  3. 設定の有効化
    # shareall ※1

    # share
    - /data/data1 rw                        "comment"
    - /data/data2 ro=hostA,root=hostD       "comment"
    - /data/data3 rw,root=@192.168.10.0/24  "comment"

    # svcadm enable network/nfs/server ※2

    # svcs svc:/network/nfs/server ※3
    STATE STIME FMRI
    online 15:09:52 svc:/network/nfs/server:default
    #
    ※1 共有設定の有効化
    ※2 NFSサーバーサービスの有効化
    ※3 サービスの動作状態の確認。 online となっていればOK。
     
関連コマンド
# dfmounts ※1
資源     サーバー パス名     クライアント
-      nfssv    /public     192.168.100.50

# unshare /data1 ※2

# unshareall ※3
#
※1 NFSサーバをマウントしているクライアントを表示
※2 共有設定の解除
※3 全ての共有設定の解除。 /etc/dfs/dfstab の修正も忘れずに。
 
 

 ■ solaris10でNFSクライアントを使う (ブート時にNFSマウントする場合) 2010/03/05 更新
 solaris10 でNFSクライアントを利用し、起動時に自動マウントさせる場合は、 /etc/vfstab への記述以外にSMFサービスの設定が必要となります。 solaris10 より古いOSではNFSクライアントは自動起動されているため、vfstab へ記述するだけでブート時に自動マウントしてくれます。 mount コマンドによる手動マウントの場合はこのサービスを意識する必要はありません。
# svcadm enable -r svc:/network/nfs/client:default
# svcs | grep /network/nfs/client
STATE    STIME        FMRI
online   時刻を表示   svc:/network/nfs/client:default
 ↑ online になっていれば起動時に、mountall -F nfs が実行されNFSマウントされる。


# vi /etc/vfstab
緑:デフォルト、オレンジ:変更箇所
 
#device   device   mount  FS   fsck   mount  mount
#to mount  to fsck   point  type  pass   at boot options
 :      :      :    :    :     :    :
nfssv:/share -     /mnt/nfs nfs   -    yes   hard,intr,bg ※1
※1 NFSマウントオプション
soft ネットワーク障害が発生した場合、タイムアウトし接続は解除される。
hard ネットワーク障害が発生した場合でも、接続は解除されず回復を待つが、その間ソフトウェアはハングアップする。
intr 割り込みにより、強制的に接続を解除を可能にする。
bg マウントをバックグラウンドで行う。 起動時にマウント処理を待たずに、処理を進めることが可能。